ギャラリー

第八回 港区長賞(MOA美術館奨励賞) 書の部


「満月」
芝浦小学校 4ねん 林 美衣咲(はやし みいさ)

私の住む町は空気がきれいな地域と違って星はあまり見えませんが月はきれいに見えます。特に「月のかさ」がとてもきれいです。だから星よりも月が好きです。今年は画数の多い字に挑戦したかったので好きな「満月」にしました。学校で受賞の手紙をもらってびっくりしました。何度書いてもハネの部分が怖くて『グッととめてシュッ』と勢いよくハネられず満足できる作品が書けなかったからです。しめ切りまであきらめずに書いてよかったです。

【講評:審査員一同】
この作品は、のびのびとしていて筆がしっかりと立っているので、魅力的な線だなと思います。線一つ一つが自信を持って書かれており、そこに行くまでには相当練習されたことでしょう。余白の取り方とお名前もきちんとされているので、ますます上達が楽しみです。縦線から次の画へ向けた”ハネ”は毛先だけでなく、筆を沈めて押し出すようなイメージではねると、より全体がまとまり、流れのある線になると思います。すべてが美しいプロポーションで、ふくよかでいて力強い線とすっきりとした線も兼ね備えており、非常に大きくて綺麗な「満月」を見ている雰囲気になりました。